野外に放置して壊れた水中ポンプ『工進 SMB-20』を修理してみた!

レストア(修理や修繕など)失敗もアリ!

前置き

昔に祖父が購入した水中ポンプが小屋にあったので、畑にある井戸で使用してみました。ポンプは問題なく動いたので良かったのですが『すぐまた使うから、このままでいいか!』と水中ポンプを井戸に入れたまま放置。

その事をすっかり忘れていて、今年の雪解けと共に畑で発見! 結果、壊れてました。なので、水中ポンプの修理に挑戦したいと思います!(;´∀`)やっちまったぜぃ

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水中ポンプの状態

こちらが壊した水中ポンプで、メーカーは株式会社工進。型番はSMB-20 清水用です。ちなみに、水中ポンプは、『清水用』『汚水用』『工事排水用』『耐食用』などの種類があるみたい。(゚∀゚)へぇ~

漏電保護プラグ(電源プラグ)部分は袋で縛って地面に置いてあり、ポンプ本体は井戸に沈んだままでした。とりあえず、水から引き揚げて1ヶ月は経過してる状態。
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』

コンセントに繋いでみると、電源プラグのランプは光るがモーターが動きません。(音や振動が無い)また、漏電遮断器のテストボタンを押しても反応しませんでした!
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』  漏電保護プラグは光がモーターが動かない

ポンプを分解してみる

※作業は自己責任でお願いします。また、素人が作業しているので間違えている可能性あり!

ポンプの底に付いているストレーナーを外します。ツメが3ヶ所あるのでマイナスドライバーで外しました。

ストレーナーを外したら、中から大量の錆びが!(´゚д゚`)うわぁぁぁ~ 。とりあえず、見えているプラスネジ3ヶ所外します。
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 ポンプ内部から大量の錆びが出てくる

見た感じタービン(羽根車)が錆びてるように見えますが、この部分はプラスチックの部品でした。という事は、モーターが完全にやられている可能性あり・・・。(;´д`)それにしても錆びがすげぇ
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』ポンプ内部が錆びまみれ

ケースが外せそうなので、ポンプ上側(ケーブル接続部分)にあるネジ2ヶ所を外します。

ケースを外すと、やはりモーターから錆びが出ていました。特にハウジング部分が、かなり錆びている状態で触るとボロボロ落ちてきます。(´・ω・)これは修理できるのかなぁ?
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 モーターが錆びる

モーターは錆びているが問題なし?(モーターを分解)

タービンを固定しているナットと、モーターにある軸封部のプラスネジ6ヶ所を外します。(軸の近くにあるプラスネジは注油する時に使う所でした)

『どうせ中は錆びまみれだろう』と思って開けてみると、めっちゃキレイ! あと、なんか油が入っているんですが、これは何なんでしょう?Σ(゚Д゚)錆びてないじゃん!なんでぇ~

調べてみると軸封部というみたいで、ここに油がある事で外部からの空気や液体の侵入を防ぐみたいです。(詳しく知りたい場合は【軸封装置】で検索すると出てきます)(゚∀゚)へぇ~知らんかったぁ

軸封部は元にもどして、次はモーターの長いプラスネジ4ヶ所を外します。あと、錆びが酷いので金ブラシてある程度落としました。

すると、巻き線(写真左側)とロータ(写真右側)に分かれました。こちらも、錆びなどなくとてもキレイな状態。という事は、モーター内部は正常なようです!(*´▽`*)よかった~、これなら修理できるかも
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 モーター内部は正常

モーターのハウジングを錆止め

錆びの原因は、モーターのハウジング(外側のみ)でした。写真だとモーター中央の黒いパーツ。どうやら、この部分だけ材質が錆びやすかったみたい。モーターの上下パーツは、そんなに錆びてないので違う材質のものが使われているのかな?

という事で、錆び転換剤を塗って対処します。(/・ω・)/ぬりぬり~
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 モーターのハウジングを錆止め

再度錆びが発生しないように、ハウジング部分だけしっかり塗りました。

錆び転換剤が乾燥した後に、ダメ押しで『1液ハイポンファインデクロ』を塗りました。これは、屋根のペンキを塗る時に使った1液型のエポキシ錆止め塗料の残り。( ̄▽ ̄)余ってたので塗ってみた!水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 モーターのハウジングにエポキシ塗料を塗る

動かない原因は漏電保護プラグでした!

モーターを分解してみましたが、外側が錆びているだけで内部は正常。つまり、電源部分に原因があるはず! なので、電源プラグを分解してみます。(`・ω・´)ここが怪しい

すると、さっそく配線が錆びている。袋で防水していたが、普通に水が入っていたみたい。Σ(゚Д゚)
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 漏電保護プラグ内部に水が入り錆び発生(ポンプが動かない原因)

配線内部の銅線も錆びていたので、錆びが無い部分まで切り落としました。(約15cmほど)圧着した部分から毛細管現象で浸透したようです。( ̄д ̄)はんだ付けだと錆びなかったのかなぁ?

さらに分解してみると、電源プラグの基板に付いていたコンデンサから液漏れしている。

最終的に、スイッチのバネや接点部分が錆びて壊れてました。(スイッチの角が溶けているのは、はんだごてが当たった痕です)
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 漏電保護プラグの基板が錆びで壊れてる(再利用不可)

一応、コンデンサを交換して組み直しましたが、漏電遮断器の機能が使えないしモーターも動かなかったので再利用するのは止めました。(´Д`)素人なりに頑張ってみたがダメだったぁ

漏電保護プラグを交換する

漏電保護プラグなんて簡単に見つからないと思っていましたが、前回記事でウォシュレットを交換した時の壊れた便座に漏電保護プラグが付いていたような・・・。(気になる方はこちら

という事で、部品をもぎ取ってきました。(/・ω・)/おらぁ~ブチ! 

比べてみると、定格電圧と定格感度電流(漏電遮断器が作動する電流値)が同じ! 水中ポンプの定格電流が12mAでウォシュレットが14mA。2A違いますが、コンデンサと同じで電圧さえ合えば使えるんじゃない?
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 漏電保護プラグを交換(ウォシュレットの漏電保護プラグを使用)

※念の為、電気工事士を持っている知り合いに確認したら問題ないとの事でした。

という事で、モーターの配線に繋いでコンセントに接続してみると・・・モーターが動きました!

そして、漏電遮断器も問題なく作動!(=゚ω゚)ノこれは修理できるぞぉ~

ケーブルの延長と各部品を結線する

畑の井戸で使った時に電源ケーブルの長さがギリギリだったので、ついでに延長する事にしました! しかし、問題は結線した部分の防水。調べてみると、水中ポンプ専用の接続キットがありましたが値段が高い。ポンプ本体と同じ値段ぐらいするので、安上がりな方法を考えて接続したいと思います。(・ω・)ノ

モーターと延長するケーブルを結線します。防水性能が上がる分かりませんが、熱収縮チューブの中にボンドを流し込んで収縮させました。(配線の結線は、はんだ付けしてます)

さらに、タピオカストローを加工してボンドを注入して防水性を上げようと試しました。100均のボンドなので躊躇なく流し込みます!(ストローとボンドは100均で購入) ちなみに、水中ポンプ専用の接続キットはこんな感じだったのでマネしてみました。
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 結線した配線をボンドで埋めようとしたが失敗!

結果、固まらない! 薄々気づいてましたが、空気に触れている部分しか硬化しないんですよねぇ~。(笑) なので、2液性ボンドやUVレジンなどなら成功すると思います。面倒なので、バウムクーヘンのように塗っては乾かしの繰り返しをして配線を埋めました。( ゚Д゚)しかし、時間がメッチャ掛かる!

あとは、再度熱収縮チューブで包んで完成! こちらも内部にボンド注入してから熱収縮チューブを収縮。さらに、熱収縮チューブを2重にして防水性と耐久性能を上げてみました。まぁ、この部分を水に沈めて使う訳じゃないので大丈夫だと思うが・・・。

漏電保護プラグの方はこんな感じです。こちらはコンセントに近いので防水はあまり気にせず、自己癒着テープで仕上げました。一応、アース線も付けてます。(配線の結線は他と同じです)
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 ウォシュレットの漏電保護プラグに交換完了!

水中ポンプの動作テスト!

錆びが付いていたポンプケースやフィンを洗浄してある程度キレイにしてから組み直しました。では、さっそく水中ポンプの動作テストをしてみましょう!(=゚ω゚)ノ行くぜぃ

バケツに水を溜めて水中ポンプを沈めました。あとは、延長コードのプラグをコンセントに挿せば動作するはずです。では、プラグイン!(/・ω・)/そぉい 

うぉぉぉ~、水がでました。(≧▽≦)やったー!
水中ポンプ修理 『工進 SMB-20』 修理完了!(動作テスト)

漏電遮断器もしっかり動作してポンプが止まります。(。-`ω-)bいい感じ!

修理完了!実際に畑の井戸で使ってみた

修理が終わったので、実際に井戸で使ってみる事に。(地面から水面までの深さは2mちょいあるぐらい) 水中ポンプを水面から30cmほど沈めた所で固定し電源ON! 井戸でも問題なく使えました。( ゚д゚)ウム

やはりケーブルを延長してよかったです。延長前だと赤色で囲んだ部分に漏電保護プラグがあったので、下手すると井戸の中に落ちてしまう可能性がありました。

まとめ

無事、水中ポンプを修理できました。(=゚ω゚)ノ直せてよかったです!

いや~、ウォシュレットの漏電保護プラグが、ポンプの漏電保護プラグとほぼ同じ性能だったのが奇跡!おかけで安上がりで修理する事が出来ました。ちなみに、修理で掛かった費用は約¥1,500円です。(延長する為のケーブルや熱収縮チューブなど)

水中ポンプを使わない時は、ハウジングが錆びてくるので水から引き揚げた方がいいですね。それと、漏電保護プラグも防水加工されてますが、水の侵入を完全には防げないので水没しないように注意。まぁ、野外に放置した私が悪いんですが。(`・ω・´)次は気を付けます!

後日、畑に水やりする為に水中ポンプを長時間使ってみました。3時間連続運転させましたが止まる事無く動作し続けたので、問題なく使えそうです!

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